英語の時間へようこそ。
英文法を学習する時、何から始めればよいかと聞かれたら「文型」と答えます。なぜなら、単語を覚えても文型の知識がないと正確な意味が取れないからです。
英文を5つの型にあてはめて区別する考え方で、第〇文型という数字よりも、文型のために単語の品詞を理解することが役に立ちます。例えば、名詞・形容詞・副詞の区別ができれば、不定詞の3用法や関係代名詞と関係副詞の区別もより簡単になります。
次の3つの文は似て見えます。
【例 SVOC 1 】
① I found the easy book.
② I found the book easy.
③ I found the book easily.
これら3つの意味がOKの場合は、次の【SVOC 2】へどうぞ。
① I found the easy book. と ② I found the book easy. は、easy の位置が異なるだけ。それだけで全く違う意味になります。
① I found the easy book. その易しい本を(O) 私は(S)見つけた(V)。 S V O
② I found the book easy. その本(O)=易しい(C)と 私は(S)思った(V)。 S V O C
つまり、①は 読む前から「易しい(内容の)本」だと知っていたことになり、その子ども向けの本を書店や図書館で見つけたという意味です。
それに対して、②は 読んで初めて「易しい」とわかった、難しい本かもしれないと思って読んだら、そうでもないとわかった という意味です。
Sは主語、Vは動詞、Oは目的語、Cは補語。動詞は英語でverb だから、頭文字をとってVなど、それぞれの英語名称の頭文字です。これらの組み合わせで第1文型~第5文型の5種類が区別できるようになると、中学・高校の英語学習は理解しやすくなります。
③の最後にあるのは easy(形容詞) ではなく easily(副詞) です。副詞はSVOCのどれにもならないので、副詞かどうかを判断できないと②と③が区別できなくなります。形容詞と副詞の区別も学べるので、文型学習は基本となるわけです。
③ I found the book easily. その本を(O) 私は(S) 見つけた(V) 簡単に。 S V O
③の意味は「すぐ見つかった」の意味で、本の内容が易しいとは言っていなくて、難解な専門書かもしれません。わかりやすい場所にあったというだけです。
このように、単語が似ていても文型によって全く意味が異なるので、知らない単語を辞書で調べる時は、意味(日本語の訳語例)だけでなく、品詞も意識してみるといいですよ。
「現在 今この時(present)」は、宇宙からの贈り物。今日もありがとう。